令和6年12月定例会会議録の要約をお届けします。
〇坂本健太郎議員
【青年層のひきこもり対策】
令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果が公表されました。
小中学校における不登校児童生徒は34万6,482人、前年度は29万9,048人であり4万7,434人 15.9%増加しています。これは11年連続の増加で過去最多となりました。
本県の不登校は、小学校が785人(前年度比100人 14.5%増)中学生は1,554人(166人 11.9%増)となっており、合計2,339人は過去最多となりました。
不登校がひきこもりの引き金にもなっており、若者への早期の適切な支援が長期化を防ぐ上で重要であると考えています。
前回の一般質問では不登校への支援をお聞きしました。
今回は義務教育を卒業後の青年層・若者のひきこもりに対し、当市はどのような支援をしているのかお聞きします。
1・ひきこもり支援での関係各所との連携はどのような体制となっています。
2・ひきこもりの長期化を防ぐためには早期の支援が必要と考えていますが、支援のメニュー・活用の実績などについてお聞かせください。
3・若年無就業者の就業支援も重要と考えていますが、当市における現状の認識と対応についてお聞かせください。
【新庄市総合計画における後期基本計画及び実施計画】
令和2年度策定 第5次新庄市総合計画は、2020~2030年度の10年間の計画です。
2025年(令和7年度)で前期5年間を終え、令和8年度から後期の基本計画実施計画がスタート、すなわち来年度が見直しの年となります。
しかしながらコロナ禍を経て人々の行動は変容し、社会システムの変化・DXの推進等、社会潮流は大きく変化しました。
これらを踏まえ、後期の基本計画・実施計画の策定に関してお伺いします。
1・社会情勢、社会潮流は大きく変化しています。まちづくりの方針を示す基本構想の変更は考えていますか。
2・総合計画は、市長の思い・ビジョンも反映されてしかるべきと考えています。市長公約の実現のため、後期の計画に反映することは考えていますか。
3・基本計画は5年ごとに見直し市民ニーズの変化を取り込むこととされていますが、把握する手法は。
【協働の推進】
将来にわたって持続可能なまちを実現するためには、市民の協力が必要であり、協力関係から協働によってまちづくりを行うことが不可欠です。
市民の協働意識の醸成、市民・市内事業者・県内外事業者との連携協定等、課題解決のためには様々な能力・資源を持った関係者と一緒に取り組むことが必要と考えます。
当市における協働体制についてお伺いします。
1・協働を推進するための地域活動の担い手の育成の現在の取組みについてお伺いいたします。
2・地域の課題解決には新しい技術や新しいサービス等の活用が必要であり、連携協定等の方法があります。現在の当市と企業との連携状況は。
〇市長
ひきこもり等の若者支援については、山形県が中心となり、各保健所・医療機関・民間支援団体・民生委員・児童委員・市町村等と連携して進めているところです。
本市のひきこもり支援での関係各所との連携体制については、庁内の福祉部局・教育部局・住宅部局・税務部局等で構成する生活困窮者自立支援庁内連絡会議において、支援内容等の情報共有を図っています。
また、アドバイザーとして生活自立支援センターもがみの担当職員にも会議に参加いただき、相談があった場合の対応などについてのアドバイスをいただいています。
ひきこもりの長期化を防ぐための支援メニューと活用実績については、ひきこもりに限らず様々な原因で生活に困窮する方を支援するため、法制度に基づいた自立相談支援事業や就労準備支援事業を行っています。
令和5年度の自立相談支援事業の活用実績は、新規相談件数40件、平成27年度事業開始からの延べ相談件数1,122件、延べ就労者数16名となっています。
就労準備支援事業につきましては、支援対象者5名、延べ支援期間46か月となっています。
市内には県が若者相談支援拠点として設置しております「フリースペースたまりば」がありますので、その活用について周知したいと考えています。
若者無就業者の現状認識と対応については、令和5年度に県が実施した困難を有する若者等に関するアンケートの調査結果によると、最上地域の困難を有する若者等は県内平均出現率より僅かに高くなっております。
また、県内の年齢別の出現率は30代が最も高く、困難を有する期間は10年以上が最も多い結果となっています。
ひきこもり状態の方は、原因も様々であり長期化が多いことから、社会参加や就業に結びつくまで長期の支援が必要となります。
一方で、年齢や精神状況等により相談対応窓口が異なるなど多くの課題があるとも捉えています。
今後これらの課題解決に向け、市関係課・ハローワーク・社会福祉協議会等の外部団体で構成する「生活困窮者自立支援事業に基づく支援会議」を設置し、ひきこもりを含めた支援について情報の共有・交換を行い継続的な支援体制や相談窓口の一元化について取り組んでまいります。
第5次総合計画における基本計画及び実施計画の見直しについての質問にお答えします。
コロナ禍を経てからの人々の行動変容・様式変化・急速なデジタル化などによる社会情勢の大きくかつ目まぐるしい変化を的確に捉え具体的なまちづくりの施策へと対応することが、今後本市政運営をしていく上で大変重要であると考えています。
基本構想は令和3年度からの10年計画として策定しており、本市の目指す将来像の実現のため8つのまちづくりの柱について重要な指針として位置づけられていますが、令和8年度からの5年間の基本計画等を見直すに当たっては、社会情勢の変化や厳しい財政状況など本市の課題を十分に踏まえていく必要があります。
私の公約も同様に市の現状と課題を踏まえたものであり、基本計画の政策と同じ方向性と捉えておりますが、時代や社会情勢の変化への新たな対応が必要と判断した場合には見直しも考えなければなりません。
実施計画の見直しに当たりましては、当然、私の考えを反映していきたいと考えています。
市民ニーズを把握する手法等については、市民を対象としたまちづくり市民アンケート調査を実施予定で併せて行います。
各分野の個別計画に関して実施している各種アンケート結果を活用する考えであります。
地域のニーズや課題の把握には、市民参加型の意見聴取の機会を設け幅広い層から御意見を頂戴し、それらを実効性のある施策へとつなげていきたいと考えています。
協働推進については、多様化する地域課題に対し市民と共に解決を図っていくことが極めて重要と考えており、そのために今以上に推進していく必要があると考えています。
令和4年3月に策定した「協働の指針」で、在り方や今後の方向性について示すとともに、全庁的に取組みを促進させるため「協働推進の手引き」も作成し職員の意識の醸成を図っているところです。
地域活動の担い手は、市民個人だけではなく町内会などの地域住民組織・法人・大学など多様で、協働の形も協議会・実行委員会、後援・共催、市民の情報交換など多岐にわたります。
本市としましては、現在も進めている多様な担い手との協働の取組みを今後もさらに推進してまいります。
地域課題解決のための企業との連携については、官民共通の課題を協力して解決していく協働の形である「指定管理者制度」が代表的と捉えております。
このほか市内の企業(移動スーパー)との地域の見守りに関する協定を結んだり、協会けんぽとの健康づくりの推進に関する協定なども行っております。
各部署の個別事案に応じ、多様な企業との連携や協定を締結するなど様々な取組みを進めているところです。
近年は、全国的にデジタルを活用した新しいサービスを企業と連携して進める自治体も多くなってきていますので、本市としましても地域課題の解決に向けた企業との連携についてこういった手法も積極的に検討していきたいと考えています。
〇坂本健太郎議員
2020~2030年の総合計画は10年間という長い期間の中で計画があるわけですが、5年ごとの見直しのタイミングで、今までの時代の流れだけでなくこれからの新技術等様々なものを取り入れて見直しをしていくということをおっしゃられました。
その中で、例えば公共交通機関とDX、AIを活用した業務効率化など数年前でも分からなかった新しい技術が開発されてきております。
最近では、AIを使った学校の学習支援・評価支援などの取組みが図られております。
それらの技術を計画・実行おのおのの段階で反映させていくことが求められると思いますがいかがでしょうか。
〇総合政策課長
総合計画の後期計画策定の中で、DX・AIなどデジタルの進展など様々な技術が発達してきていることについては、本年度外部の講師の方を招いての研修を通して各課のデジタルツールを活用できる人材の育成に努めているところです。
活用できる職員が増えることにより、後期計画を立てる上でデジタルどう使って課題解決を図るような裾野が広がっていくのではないかと考えているところです。
来年度もこれとは別のデジタルの外部人材を非常勤として活用することを計画しておりまして、DX関係の基本的な部分についてがまず職員育成から進め、後期の計画の見直しの中に生かしていきたいと考えています。
〇坂本健太郎議員
やはりAIは使ってこそですので、使える人材を増やし何ができるのかも含めて、これからの5年計画中に落とし込んでいっていただきたいと思います。
他にもEBPMという言葉があります。これはエビデンス・ベースド・ポリシー・メイキングの頭文字を取ったもので、政策の立案に、経験や直感ではなくデータや合理的根拠に基づく手法を用いるということです。
これからの施策においてはこのEBPMという姿勢が非常に重要になってくると思っています。
今後ますますこのようなデータに基づいた客観性をもって施策に取り組まなければならないと考えていますがいかがでしょうか。
〇総合政策課長
客観的なデータに基づいた政策立案については、非常に重要と認識しておりますけれども、データをきちんと扱う専門的な分野の助言・指導などをいただかないと、我々だけでは到達していないところです。
今後は、特に公共交通などがそうですが、客観データ解釈の必要性というのは十分認識しておりますので、今後さらに検討・研究を進めていきたいと考えています。
〇坂本健太郎議員
新庄市の計画策定の特徴としまして、市民と共にまちづくりを行うことができる計画と書いてあります。
様々な方法で市民参画の機会を設け、町の将来像を共に検討すると記載されておりました。
第5次新庄市総合計画策定時に、市民の参画の機会として「新庄未来ワークショップ」が開催され多くの方がこれに参加しました。
しかしながら、どの部分が計画に反映されたのか、ワークショップに関わった市民の方々からの声も聞いています。
それはワークショップの目的・アウトプットについて、どのようにそれらを実現するか、また市民の参画の機会から計画にどのように反映されたのか分かりづらかったというのはあると思います。
後期計画策定においては、市民の参画の機会とはどのようなものを想定されていますでしょうか。
〇総合政策課長
この部分につきましては協働とも関わってまいりますが、政策過程への市民の参加という部分ではストレートに意見を取り込めるものもあればそうでないものもあり、多種多様であると思っております。
その中で、こちらの第5次総合計画の際の部分については、ワークショップを6回開催し毎回70名近い市民の方に参加いただいておりますが、このときの視点は、新庄市が抱える課題の洗い出しから次のアクションを生み出すきっかけとしてもらうところにあったと捉えております。
こういうかたちで、まず市民の方に行政に興味を持ってもらい次の一歩を踏み出してもらうきっかけになったと思っております。
その上で、後期計画にどのような市民の意見の取り込み方をするかについては、まだ来年度計画策定においては具体的な部分はまだありませんが、策定の段階になりましたら取込み方法についても考えてまいりたいと思っています。
〇坂本健太郎議員
せっかく出ていただいた市民の方のご意見ですから「あなたの意見はここに反映されて、新庄市の未来はもっと明るくなるように動いていくんですよ」というぐらいまで言っていただれば市民は参加して良かったという思いに繋がりますので、ぜひ次期の計画でお願いしたいところです。
令和3年度に「協働の指針」が策定しており見させていただきましたが、その中の協働の必要性の説明として市民が主役のまちづくりを進めていくには地域での支え合い・助け合いが大切、市民の自治意識の高まりに期待しつつ市民と行政が協働して地域の課題解決に取り組むという仕組みづくりが重要という説明がありました。
自治意識の高まりに期待しつつという部分がちょっと気になったのですが、やはり協働は意識の高まりを待っているだけではなかなか進まないということを持論として持っておりまして、一番大切なのはノウハウ・やり方よりも、このまちを自分たちがつくっていくという、そういった市民意識がなのだと思っております。
気持ちを育てる、社会に出るきっかけをつくる取組みというものは、どのようなものがありますでしょうか。
〇総合政策課長
今ご指摘の部分でありますけれども、自治意識の高まりに期待しつつという文言は市民に期待だけして待っているというイメージに取られても致し方ないかなと思いました。
一方で、協働は多種多様な活動、市民・町内会・PTAなど様々な団体ですので、総合政策課は全体の取りまとめという位置づけを担任しておりますが、出口部分については全課が市民の方と関わりを持ち協働というツールを使って取り組んでいるというのが実態です。
総合政策課としましては、町内会や区長の業務を管轄しておりますので、人口減少に伴って子供の数が減ってきている、町内会の担い手が減ってきているという課題があり、市としても非常に大きい問題だと捉えております。
意識を高めていくのはなかなか難しい中で、区長においては全体研修などで先進事例も視察しながら、町内会の盛り上げをしようという方々が増えていけるような意識の醸成に取組みを進めているところです。
今後さらに他市の事例なども調査しながら検討してまいります。
〇坂本健太郎議員
自ら美化活動とか清掃活動とかされている市民の方から言われたことですが、自分たちが好きでまちをきれいにするという活動でも、やはり褒められれば嬉しいしモチベーションは上がるということでした。
先ほどの担い手を育成するという部分で、NPOなど社会貢献活動を行う団体もあります。
そういう活動人材を増やしていくという観点も大事だと思っております。
2005年10月、市民プラザに市民活動交流ひろばぷらっとが開設されております。
市民の協働推進のための拠点ということで、市民活動への相談・補助金等の紹介・スキル向上の市民講座などありました。
ですが、最近は機器の貸出しにとどまり、人の育成・研修・社会貢献活動の心に火をつけるなどの活動がちょっと弱まっているような気がします。いかがお考えでしょうか。
〇社会教育課長
活動が弱まっているかというとそうでもありませんで、指定管理事業者に対して1名分の雇用をし活動をさらにお願いしています。
最近の事例としては、福宮に組織されていますチョウセンアカシジミの県環境大賞への申請に関し相談を受けながら、申請行動を支援・活動への充足を行ったという事例がございます。
〇坂本健太郎議員
まちづくりは人づくりとよく言われています。
それがなぜ必要かと申しますと、皆さんが最初から社会貢献意欲を持って活動するという人材がどれだけいるかを答えることは難しいと思います。
それは、何をしたらいいのか、自分がこの社会活動をできるのかその最初の取っかかりがとても大事なためだろうと。
ですから、それを促すような仕組み・研修・講座などがあってこそその人は自分のやるべきことを見つけたり、持っているスキルの中でこれが役に立つという気づきを通して新しく社会貢献に活動する人も生まれてくるのだろうと思います。
その人たちの最初の背中を押すということの支援などはどのようにお考えでしょうか。
〇社会教育課長
様々な活動を始めたいという初期段階の支援や青少年の活動に関する支援もおりますが、他市や県内の情勢、先進事例を研修する場に参加いただいているという活動部分もございます。
そのような機会を捉えてぜひきっかけをつくっていただければと思っております。
〇坂本健太郎議員
もっと市民が出るという機会をつくり人の心に火をつけるような講座をぜひともしてほしいと思っています。
ひきこもり支援の再質問をさせていただきます。
先ほど、庁舎内の連絡調整会議などを県のアドバイザーを使って取り組んでいらっしゃるという答弁がありました。
課題としては、相談機関やそもそも機関の認知が不足している、または気軽に行けないというようなことがあると思います。
実際に引きこもっていた子の経験がある御家族から話を伺うと、電話する・役所に行く・相談するという最初のステップがなかなか難しいというお話でした。
新庄市にもひきこもり支援プラットフォームがありますが実績はありますでしょうか。
〇成人福祉課長兼福祉事務所長
プラットフォームそのものに対しての相談件数等は、今のところ実績としては上がっておりません。
〇坂本健太郎議員
庁内の連携した協議会プラットフォームでも、なかなか相談ができにくいということがあるのかなと思います。
役所じゃなく民間団体がそれを補い活動している他の地域でのかたちでもありますから、これからの行政運営には民間団体との連携なくしては成り立たない部分もあると思っております。
連携の前に、率直に意見交換・対話の場として現状把握・不足している支援の確認などをして、その後へと進んでいくのが良いのではと思います。
具体的に市内の事業者とは話合いなどはしておりますでしょうか。
〇成人福祉課長兼福祉事務所長
ひきこもり支援は現在県が中心となり「たまりば」に業務を委託していますので、直接市との間で協議や意見交換会をやったということはございません。
市の生活困窮者自立支援事業の関係では「自立支援センターもがみ」と委託契約を結んでおり、そちら意見交換等を随時行っております。
〇坂本健太郎議員
ひきこもりの支援をどういうふうにするかは、一つ軸がないと話合いが難しいと思いました。
早期の支援を考える上で実際行っている団体とお話していただくことが、課題解決の最初の一歩になると思います。
また、どんなきっかけでひきこもりになるのか、令和5年度困難を有する若者等に関するアンケート調査がございます。
不登校がきっかけ(16.7%)の他に、就職できなかった(11.2%)就職したが失業した(18%)のこれらの3割の就労時のつまずきがきっかけとなったという結果ですので、若者の就労支援ということが非常に重要だと認識しています。
青年層に特化した就労支援「地域若者サポートステーション」は県内3か所ありますが、最上地域にはありません。
このサポステは、働くことへの一歩を踏み出したい15~49歳までの仕事をされていない方・就学中ではない方と向き合い、本人や家族の方々だけでは解決が難しい場合でも彼らの働き出す力を引き出し職場定着するまでをバックアップするという厚生労働省委託の支援機関です。
最上地域にも必要な支援機関だと思いますがいかがでしょうか。
〇商工観光課長
サポートステーションは、全国では約180か所程度設置されているようです。
県内においては、庄内・置賜・村山・最上地域を包括する形で山形市に1か所というような設置状況になっておりました。
ひきこもりにつきましては、市場経済マクロ的観点からも、経済損失は少なからずあるものというふうに考えており、就労支援の重要性は認識しています。
最上地域にサポステが設置されていない理由は定かではありませんが、今後とも県・国・関係機関と連携しながら、サポステの在り方について認識を深めてまいりたいと考えています。
〇坂本健太郎議員
サポステは厚生労働省の事業であり入札となっております。
行政運営には民間団体の力がますます必要不可欠となっております。
手を挙げてくれそうな事業者への声がけ、入札までの伴走支援など、市の対応を期待したいのですがいかがでしょうか。
〇商工観光課長
行政のみでできる事業ではないことは十分承知しております。
国の指定があっての事業ですし、県との連携が重要だとも考えております。
総合的に支援を調査研究してまいりたいと考えております。
〇坂本健太郎議員
当市でもひきこもり支援を事業の一つとしてしっかり取り組んでいくことを願っております。
