市議会会議録(令和9月 定例会)要約版

令和7年9月定例会会議録(第2号)の要約をお届けします。
(令和7年9月10日(水)10:00開議)

〇坂本健太郎議員
【政策形成過程への女性の参画について】
近年は地方から都市部への若年層特に若年女性の流出が顕著となっています。新庄市においても同様で、これらは地域の出生数や将来的な地域活力にも深刻な影響を及ぼしています。
都市部へと転出し戻ってこないという現象は、単に都会への憧れといった個人の選択というよりも、地方が女性の暮らしやすさ・働きやすさ・政策への参画機会の点で不十分であることに起因する構造的課題と捉えられます。
一方、地域には固定的な性別役割分担意識や無意識の思い込み(アンコンシャスバイアス)が根強くあり、男女共同参画の取組が不十分な地域は特に女性を中心として人材流出が続く可能性があると指摘されています。

このような中、新庄市においては、男女共同参画の視点を全ての施策に反映させ、女性が生きやすく住みやすい、戻って来やすい町を実現することが人口減少対策です。
それらは、多様な声やニーズが施策に反映されることでもあり誰にとっても生きやすい持続可能な地域につながっていくものと確信しています。
これらの施策について市長の考えをお聞きします。

1・市民アンケートでは社会全体で男性が優遇されているとの回答が7割を超えており、これらの解消には政策形成過程への女性の参画が不可欠と考えますが、市における審議会や委員会における男女比率の現状と目的達成に向けた具体策はありますか。
2・固定的な性別役割分担意識や無意識の思い込み(アンコンシャスバイアス)の解消に向けどのような取組を行っていますか。
3・若年女性や子育て世代が当事者として政策に意見を出す仕組みはありますか。

〇市長
審議会や委員会における女性比率の現状と目標達成に向けた具体策につきまして、令和5年3月に策定した第2次新庄市男女共同参画計画において、令和9年度までに市設置各審議会における女性委員の構成比率を45%にすることとしています。
しかし本年4月時点で26.5%と低調とですので、目標達成に向け委員選任に配慮してまいります。

固定的な性別役割分担意識や無意識の思い込みの解消に向けた取組は、山形県男女共同参画センター(チェリア)において、一般相談・法律相談・心の相談などが実施されており、本市ではこれを市報などで紹介し啓発しているところです。
意識の変革には長期間にわたり啓発を継続していくことが重要ですので、今後も様々な機会を捉え啓発に努めてまいります。

若年女性や子育て世代が当事者として施策に意見を出す仕組みについては、様々な施策において女性の意見を取り入れることで女性がより活躍できる町が形成されそれが女性から選ばれる町へとつながるものと認識しています。
今後、若者や若い女性が本市の施策を求めるものを分析し、施策に反映できる仕組みを構築してまいります。

〇坂本健太郎議員
【女性の就労・起業支援と地域定着の実現に向けて】
若年女性が、戻りたくても戻れない、暮らし続けたくても選択肢がないと感じる背景には、女性が安心して生活できる所得が得られる見込みが乏しいこと、働きやすさと働きがいを両立できる職場が限られていることがあります。
つまり、地方の女性には、都市部との賃金格差に加え、男女間の賃金格差という給与水準の問題と、女性自身が働きたいと思える魅力的な職業の不在という課題に直面しています。
これらの課題に対処してこそ、新庄に戻る・暮らし続けるという選択肢に希望が持てるのだと感じます。

女性の正規雇用や管理職登用などの職場における女性活躍の促進、男性の育児休業取得の推進を含めた男女双方のワーク・ライフ・バランスの促進、起業を含めた女性の多様で柔軟な就労機会への支援などについて、市の取組をお聞きします。

1・企業における女性の正規雇用と管理職への登用といった職場における女性活躍の促進に向け、現状をどのように捉え、今後の方向性を考えていますでしょうか。
2・男性の育児休業取得の促進を含め、男女双方のワーク・ライフ・バランスの促進に向けた取組はどのようなものがありますか。
3・起業を含めた女性の多様で柔軟な就労機会への支援について、どのように考えていますか。

〇市長
企業における女性管理職の割合につきまして市全体の調査は実施しておりませんが、意識調査によれば山形県内の女性管理職の割合は14.8%となっており過去最高となったものの政府が目標としている30%には届いていない現状です。
本市におきましても同様の状況と考えられますので、正規雇用の拡大を含め、若年女性が将来に希望を持って働き続けられる環境づくりが重要であると認識しております。

国・県と一体となり女性活躍推進の施策や支援制度の拡充を図ってまいります。
女性が働きやすい雰囲気を醸成するために、広報や各種機会を通じて男女とも仕事と家庭の両立を応援する意識づくりを進め、女性が能力を十分に発揮でき安心して暮らし続けられる地域社会の実現を目指して取り組みます。

令和5年度に市が実施した調査では、父親の育児休業を「取得していない」が約80%と圧倒的に多い回答となっています。
この状況を改善するために「新庄市こどもスマイルプラン」では共働き・共育ての推進を掲げており、多様な働き方の実現から男女が互いに協力して家庭を築き子育てできる社会の実現を図っています。
その他にも育児休業制度などの雇用環境の整備や、県「やまがたスマイル企業認定制度」周知拡大について事業主へ啓発活動を行い、仕事と育児の両立しやすい環境整備を進めてまいります。

女性が自身のスキルや興味を生かして地域で働きがいのある仕事に就けるよう起業を含めた多様な就労機会の創出を支援することは、若年女性の定着に直結する重要な課題となっていると認識しております。
短時間勤務・フレックスタイム・テレワークなどの柔軟な働き方によりワーク・ライフ・バランスの推進していきます。
女性の起業が多く見られる職種として、美容サロン・リラクゼーション、・コンサルタント業・ハンドメイド商品の販売等が増加傾向にあります。
今後はIT情報通信業やコンサルタント等の専門技術サービスなど柔軟な働き方が可能な業種の起業・創業支援や、複数の仕事を持つ副業支援・創業機運醸成セミナーの開催などの支援を実施し、本市で豊かに暮らし続けられる社会の実現を目指してまいります。

〇坂本健太郎議員
新庄市の18~29歳までの男性は、2014年 4,107人、10年後の2024年 3,245人の▲862人(21%減)、これに対して女性は4,145人→2,964人と▲1,181人(28.5%減)と、減少数・減少率ともに女性が上回っています。
その差は年々広がっており、2014年ではほぼ均衡していたものが、5年後の2019年では192人の差、2024年では281人と女性の方が多く流出しています。
この点についての課題認識は?

〇総合政策課長
令和6年1~12月までの転出者数としまして、女性が512人・社会増減としては69人の減少、男性は転出者数が580人・社会増減は63人減少となっています。
直近5年間(令和2~6年)では、女性の転出者数2,885人・社会増減は674人減、男性は、転出者数3,189人・社会増減は451人減少と集計しています。
直近5年間の、若年層女性の転出者数は1,770人・社会増減は485人減、若年男性は1,882人転出・社会増減は365人減少となっております。

傾向としては、転出者数に関しては男女に大きな差はないが社会減数では女性が多くなっている現状と見ております。
特に、転入者数の女性の数字が少ないのは大学など進学してから帰ってくる方の数字が少ないのだろうと推測しています。

〇坂本健太郎議員
女性の転出が多くなかなか戻ってこない現状ですが、最近言われるのは「女性は黙って去る」でそれは女性は普段何も文句を言わないけれども一度去った後はもう戻ってこないという意味の言葉です。
だからこそ、日ごろの政策形成過程において女性の参画が重要であると思っています。
政策をつくるに当たっては、当事者の声を聞きながら施策に落とし込み、さらに検証していくという過程においても女性の参画が重要ではないでしょうか。

男女共同参画の計画の中でも審議会・協議会等で女性の参加目標比率45%ですが、計画の中での最初の基準値については30.1%です。
このように女性の参画が減っているというのは重要な問題と認識をしています。

協議会の委員も男性が多い中で選ぶのが難しいなど構造的な問題かとは思いますが、様々な意見を政策に反映するために女性を積極的に推薦していただく仕組みや見直しが必要だと思います。

〇総合政策課長
審議会ごとをそれぞれ見ますと委員会それぞれの状況というのが現状で目標達成についてはまだまだ遠いので、まず各審議会・委員会等ごとにどのようにできるかということを考えていかなければならないと認識しています。
団体推薦といった場合には、団体の長でなければいけないのかといったところは見直しが可能と考えており、役員の中から女性の方の選出について依頼するなどといったことのやり方は考えられます。
今後こういった点については意識して取り組んでいきたいというふうに考えています。

〇坂本健太郎議員
全庁的な取組の司令塔として旗振り役をしっかりしていただければと思います。
提案としまして、委員会・審議会において市民公募というものも考えられると思います。
平成26年に東京の豊島区で「としまF1会議」というものが開催されています。
東京都区部で唯一消滅可能性都市となった豊島区が、対応策の柱として女性に優しいまちづくりを掲げ、女性の意見やニーズをまちづくりに取り入れるために女性を中心としたメンバー構成による「としまF1会議」を開催した例もあります。
当事者に直接意見を聞き施策に反映させる、この新庄市の危機的な状況を打開するためには、遠回りであっても、このような事業が必要と思われます。

〇総合政策課長
女性の意見をお聞きしていくという視点は大事な視点だと思います。
県の事業で令和4年度に若年女性の県内定着、県内回帰を促進するためのオンライン100人女子会というものを開催されていたようでございます。
このような取組も参考にしながら、新庄市でどのようなことをやっていけるか今後考えていきたいと思っております。

〇坂本健太郎議員
職員の育成についても全職員の方がこの問題に対してどのように各課で取組ができるのか、女性の意見・女性がどのように戻って来るために新庄市に何ができるのかという視点を持つというのは非常に重要と思っています。
酒田市では、幹部職員以下全職員に階層ごと、複数年計画で男女共同参画や多様性ダイバーシティーについての理解を促す研修をしています。
自前で研修ができない場合は山形県の男女共同参画センター職員を派遣するなどして職員の理解を促進するなどのお考えは?

〇総合政策課長
県の事業などもうまく活用して意識啓発していければと考えていたところです。
この講座については恐らく職員でなく一般の方向けと思いますので、職員も含め今後取り組んでいければというふうに考えております。

〇坂本健太郎議員
ワーク・ライフ・バランスや女性の働きやすいという雇用など様々なことが必要です。
国が旗振り役として女性活躍を推進する企業を認定する「えるぼし」、仕事と子育ての両立支援の企業を認定する「くるみん」、どちらも女性の定着・市民のニーズに即した制度です。
新庄市での企業認定の推移、行政での推進の取組などを教えてください。

〇商工観光課長
市内での「えるぼし」認定企業は現在1社、「くるみん」認定企業は現在0の状況です。
「やまがたスマイル企業」は、市内22企業が認定をされている状況です。

市の取組としては、「えるぼし」「くるみん」認定事業に関しては国事業の広報にとどまっている状況です。
「やまがたスマイル企業」に関しては、周知のほかに指名登録の際に加点され優位に処理されるという適用を今年度より運用しております。

〇坂本健太郎議員
女性の起業を支援する取組として「なりわいプロジェクト」があります。
自分の得意なことと地域の困り事を掛け合わせ月3万円のビジネスを起業する取組です。
全国では「わたしごとJAPAN」という団体が全国ネットワークとしても立ち上がっており、県内でも鶴岡、上山で実施されています。
本市においても、起業し地域と関わりながら生活基盤を築けるような活動への支援体制の整備が必要と考えられます。

〇商工観光課長
新庄市としても大変興味深い事業と考えており、こうした企業支援の一つの手法として研究していきたいと考えています。
起業支援の事業がこれまで少し足りなかったと感じる部分もありますので、今後女性に限らず何らかの起業支援事業を検討していきたいと考えています。

〇坂本健太郎議員
月3万円ということで少額と思った方もいるかもしれませんが、そこから本格的な事業展開をした方もおります。
中には、築50年の町屋をリノベーションしてカフェを経営したりとか、開発した食品の工場も建てて展開をしているという方々も生まれてきております。
商店街の空き家の活用の一助にもなっております、商店街活性化との相乗効果もあると思います。

酒田市では平成29年10月に「日本一女性が働きやすいまち宣言」を行いました。
今年度、その取組が評価されサステナグロースカンパニーアワード2025のパブリックサービス賞を受賞しました。
このように、行政には産業政策、雇用政策、子育て政策、所管するところが様々ありますが、この「宣言」のように端的でわかりやすい大きな旗を立てて推進することが各課の方向性を揃える意味でも重要と考えています。

産業ビジョンを策定中ということですが、女性が働きたいと思える産業・企業をいかにつくり出すかということでその在り方を検討するビジョンはどのようになりますでしょうか。

〇商工観光課長
現在、策定を進めております「(仮称)新庄市産業振興ビジョン」の中では、若年層がやりたい或いはやりがいを感じる職場をつくり出すこと、多様な人材の活躍を推進することという部分について検討を進めております。
女性の活躍推進に関しましても、このテーマに含まれるものと捉えております。

〇坂本健太郎議員
ぜひ実効力あるビジョンをつくっていただき推進していただきたい。
若年女性、働きたい暮らしたいと思えるまちづくりこそ地域の未来です。
ぜひともそのような方々の声を市政に、施策に反映できる環境を整えてほしいと思います。

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